BloomField Club ( Close Encounters of Healing )

コロナ禍における新緑の蓼科生活

5月21日に京阪神の緊急事態宣言が解かれ、25日には首都圏もやっと解かれ全国解除になった。ただ先に解除された長野県はレジャーや宿泊施設は県外から人を呼び込むとして、未だ自粛要請が出されたままである。日帰りの山登りさえも禁止されたままである。非科学的かつデータに基づかない観念的な対処療法は、ともすればゼロリスクの束縛に陥り易い。いつまでもこのような情緒的な思考が優先するようでは、新型コロナに到底打ち勝つことはできない。今しなければならないのは、科学技術の先進国日本としてどうやって根本解決して行くのかの方針・筋道を示すことである。私なら、ワクチンと特効薬の開発を国家プロジェクトとして起こし、複数のシナリオに国費を投じ国の責任で同時並行させて推進する。その進捗は常にリアルタイムで国民にオープンにし、またその効果が得られるまでの間の対処方針を明確にする。その考え方が国民に伝わってこそ、国民は安心して国の方針に従うことができ協力しようとする強い意志が持てる。一般企業なら当たり前のことが、何故国にはできないのだろうか。

そんなもどかしい思いを癒してくれるのは、やっと緑一色に染まってきた蓼科の自然である。冬の間枯れていた木々が、新芽を吹き花を咲かせ一気に高原が緑色に変わっていく。特に新緑は明るい黄緑色で目に鮮やか、見ているだけで心が落ち着いてくる。蓼科は標高1200mの山麓から1500mの別荘地帯まで半月余りで順次新緑に変わってきた。

桜や梅は花が先に咲くが、殆どの木は葉が先に出て新緑に変わったあと花が咲く。蓼科にはヤマボウシ小梨の木が多く、新緑の中に白い花で覆われた木が散見される。カラマツや広葉樹も新緑は鮮やかな黄緑色で、これが夏に向かって徐々に濃い緑色に変わってゆく。さらに半月ほどでオレンジ色のレンゲツツジが高原を埋めるようになる。まさに今が「目に青葉、山ほととぎす、初鰹」で、私の大好きな季節である。

新緑に変わると身を隠すものができるので、植物だけでなく森の小動物も活動を始める。臆病者なのでなかなか姿を見せない 二ホンリス が、ちょうど目の前を走り去って行った。いつもは木を忙しく渡り歩くアカゲラが、たまたま山荘の前の木に留まっていた。高原の生き物も新緑の季節を迎え活気づいて来たのであろう。この自然が冬から目覚めて春を迎え活気ある夏に向かっていくように、この新型コロナ騒動を終息させ元の日常を早く取り戻したいと願うばかりである。

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