BloomField Club ( Close Encounters of Healing )

初めてのスノーシューで車山湿原をゆく

待ちに待ったスノーシューが1月末に届き、早速試してみた。初体験の場所に選んだのは、先日から2度も訪れている車山である。おおよその地形と距離と雪の量が分かって来たので、ある意味土地勘が出来たつもりの場所である。ところが、そんな甘い考えが思わぬ顛末を引き起こしてしまった。

最初に取ろうとしたルートは、車山肩から車山湿原に降り、そこから状況が良ければ車山を直登しようと言うものであった。しかし、湿原に降りるルートにトレースが付いてない。止む無く遠回りだが沢渡方向に向かい、どこかで蝶々深山側にショートカットしようと歩きだした。

車山マップ

 

ここで今回私が購入したスノーシューを紹介しよう。ちょっと高いが、TSL SYMBIOZ ELITE と言う欧州メーカTSLのトップモデルだ。日本では米国メーカMSR社のものが人気のようだが、アメリカのような広大な大地を歩くわけではないので、条件が似ている欧州メーカのものを選んだ。装着もスキーのビンディングほどではないが、比較的簡単で且つしっかりと締められる。全体が強化プラスティックでできていて軽く凸凹道でも歩き易い。

トレースが付いている登山道でも、ところどころ壺足になる場合がある。ましてや新雪に入れば数十センチ沈み込んでしまう。スノーシューでもフカフカ の雪は沈んでしまう事が分かった。とても登山道を外れてショートカットなぞできそうにない。そこで、作戦を切り替え遠回りでもトレースの付いている登山道を沢渡まで降りて、そこから蝶々深山側の登山道に入り湿原に戻ってくる、ほぼUターンするコースを取ることにした。単独なのでもしかのためにリスクを避けることにした。

歩き出すと思ってた以上に高低差がある事が分かった。それと距離感も少し甘く見ていたようだが、沢渡までは下り道なので快調にスノーシューで歩くことが出来た。途中、タイムラプスの撮影をところどころしながら、無事に沢渡に到着した。沢渡はビーナスラインから車で入れる場所であり、3台の車があり人気を感じてややほっとした。

スライドショーには JavaScript が必要です。

沢渡からは湿原を源流とする川沿いの林道を登って行く。こんもりした林が続くが、しばらく行くと林道が無くなりトレースの付いた登山道になった。そこからはちょっとした登りが続き、息も荒くなってきたので無理せず小休止しながらが登った。ちょっと小高い場所に出ると林も切れ、目の前に雪野原が広がる。ここからは小さいが車山山頂の気象観測レーダーが僅かに見える。ところが、頼りにしていたトレースが突然消えてしまった。こうなれば、新雪の中を進むしかない。道に迷ってはいけないと思い、気象観測レーダーと川を目印に新雪の中を進む。しばらくして湿原らしき平坦な場所に出た。ここは冬でも立ち入り禁止なのだろうが、目印が無いので境が分からない。でもよく周りを見ると丘の中腹に登山道らしき杭が見えたので、そこまで登ることにした。

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ところが、ここからが問題である。丘に登る斜面は最初は良かったが、登山道に近づくにつれ急斜面になってきた。それでも雪が無ければ走っても登れるくらいであろう。しかし新雪の中ではスノーシューと言えども完全に壺足になり無力である。そのうちバランスを崩し、倒れるのをこらえて足をバタつかせた瞬間、スノーシューが外れてしまった。雪の中からスノーシューを取り出すと、外れたのではなく壊れたことが分かった。気象観測レーダーが真近かに見えるところまで来たが、中途半端な「片足スノーシュー」では新雪の中を進めないと考え、来た道を戻ることにした。

3度目の車山山頂に行けず、高価なスノーシューがお釈迦になり、何とも残念無念。しかし、本当の事故になっては困るのでここで自重した。ここまでの道のりを、一応タイムラプスとしては仕上げることにした。最後、山頂を眺めたところで終わる、私にとっては無念の作品である。

 

後日談、

壊れたスノーシューはネットで購入したので、購入先に電話してみたが繋がらなかった。いくらかけても繋がらない。仕方なくTSLの日本輸入総代理店であるミヤコスポーツに電話してみた。この商品は代理店方式で販売しているので、小売店を通さないと修理もできない契約になっているとのこと。また、ネットショップはその取扱いに応じない会社が多いとのことであった。このまま新品が1回で壊れホントにお仕舞かと途方に暮れかけたところ、ミヤコスポーツのO氏から丁寧にアドバイスを頂いた。この商品を販売していなくても口座を持っている会社同志なら仲介できるはず、とのことであった。その一つにモンベルがあった。早速、モンベル諏訪店に持ち込んで事情を説明してお願いしたら、何と親切・丁寧に応対してくれて、直ぐ修理伝票を起こし手続きして頂けた。お蔭で数日で代替品が届き、しかも無償であった。このミヤコスポーツのO氏とモンベル諏訪店のT氏の連携プレーに感謝感激である。

 

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2 thoughts on “初めてのスノーシューで車山湿原をゆく

  1. raita21s

    これから同じ商品をネット(海外)から購入しようと思い、色々調べていましたが、修理の事が気になっていたので大変参考になりました!

    私も諏訪店を利用しているので尚更です。

  2. tak23 Post author

    ミヤコスポーツとモンベルの予想外の対応の素晴らしさに、本当に感激させられました!

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