BloomField Club ( Close Encounters of Healing )

3年目の農業 ~振返り~

今年の最後の収穫物は、落花生である。取り立てを塩茹した食べ方が、とても美味しいと大評判だった。しかし、今年は低温や強風など前の2年以上に天候に左右された年だった。ただ、もともと自然相手の農業だからこそ天候不順は当たり前で、良い野菜を作るためには経験やノウハウを積み上げることが大切なのである。そんな意味も込めて3年目の農業を振り返り、来年以降どうするか考えて行きたい。

3年目の学び

1年目はマニュアルに忠実に実行できた年、2年目は天候不順と1年目の自信が仇になった年、3年目の今年は低温と強風被害の年であった。また今年は「貰って嬉しい野菜作り」のテーマに沿って、初めてパプリカオクラ落花生エゴマにもチャレンジした。成績は2勝2敗である。失敗したのはパプリカとエゴマだが、毎年栽培しているミニトマト、ピーマン、エダマメも不作だった。そこで、今年の失敗要因を分析すると次の3つの事が言える。

  1. 植付け時期:私の借りている標高1100mの農地では、植付は5月下旬以降にした方が良いと言われていた。しかしこれまで上旬から中旬にかけて植付けても何とかなっていた。ところが今年は5月の気温が例年より低く、苗の生育が非常に悪かった。年毎に天候が違うので改めて農業は難しいと感じると共に、近隣農家の人の助言を尊重すべきだった。
  2. 直播き例年通りエダマメとトウモロコシは、山荘の簡易ビニールハウスでポット栽培した。しかし、今年は簡易ビニールハウスの効き目が少なく、発芽率が芳しくなかったり発芽しても成長が遅かった。トウモロコシは何とかなったが、エダマメは3分の2がダメになり止む無く不足分を直播してみた。ところがタイミング的に気温が高くなってからの直播だったからか、後から撒いた種の方が成長が早かった。収穫時期を二の次にすれば気温を考えて直播するのも手であると分かった。
  3. 強風対策今年は多くの台風が来襲し、幾つかの野菜が倒されてダメになってしまった。トウモロコシは1年目の経験から、根元にしっかり土盛りしていたので1本の被害で済んだ。しかし、エダマメ、ピーマン、エゴマは背丈がそれほど高くなかったので、少し高を括って強風対策をしてなかった。しかし葉が良く生繁っていると抵抗が大きくなるので、低くても強風で倒れると言う事が良く分かった。オクラは背は高くなるが、根がしっかり張るので強風には強いようだ。
思わぬ人気野菜

前述のような失敗が目立った中で、思った以上の成果や発見もあった。それは今年初めて栽培したオクラ落花生である。

  1. オクラ:原産地は北東アフリカなので、言わば南国の野菜である。少なくとも近隣の農家では栽培しておらず、標高1100mの高地で育てる自信はなかった。兎に角、できる限り高い温度を維持するため、種を撒いたポットを室内で発芽させたり、畑に植えてからはトンネル栽培をして様子を見た。最初は中々思うように成長して行かなかったが、7月中旬になって気温が高くなるにつれて目に見えて成長し始めた。8月初旬にトウモロコシの雄花が咲き始めた頃、薄い黄色の花を付け始めた。良く見ると小さなオクラの実ができていた。そこからが大変、2日に1本は収穫できるくらいのペースでどんどん成長して行くのである。畑に行くのを数日空けてしまうと、売物の2倍以上の大きなオクラが一杯できてしまう。但し、この夏の来荘者にオクラの好きな人が多く、喜んで自ら収穫して貰っていってくれた。オクラが木になっている姿や花が綺麗なので、今年の一番人気の野菜になった。
  2. 落花生:これも暖かい気候を好む植物なので、トンネル栽培で様子を見た。但し、花が咲いたあと子房柄が地中にもぐって実がなるため、マルチシートが敷けないので草取りをしっかりやらないといけない。草取りの度にトンネルを外したり掛け直したりがやや面倒だ。8月初旬になると樹勢も良く花も沢山付き始めたので、トンネルを外して様子を見た。しかし10月になっても葉は青々としていて、なかなか枯れ始めない。そこで生を塩茹して食べるつもりで収穫して見ることにした。所がこの塩茹が思ったより美味しく好評だったので、乾燥を待つことなく全て塩茹で食べてしまった。塩茹は後を引くクセになる美味しさで、旬の落花生ならではの食べ方で大人気であった。

     

来年に向けて

栽培候補としては、今のところ トウモロコシ、茶豆、ピーマン、ミニトマト、オクラ、落花生、キャベツである。但し、トウモロコシと茶豆の強風対策、ピーマンとミニトマトの整枝・摘芯、オクラと落花生とキャベツは栽培数の再検討をしっかりやる必要がある。落花生は全て収穫後すぐに塩茹したが、乾燥する食べ方も試してみたい。また今頃になって気が付いた事だが、パプリカだと思って栽培したのは実がなってハバネロだったことが分かった。激辛でとても食べられず大失敗だった。逆にミニトマトは、実は甘く皮が薄くて美味しいと評判だった。しかし、購入時の記録が無いので、どんな品種だったのか分かっていない。同じ苗でやるのか変えるのか、苗の購入管理もしっかりやる必要がある点は反省点である。

FavoriteLoadingAdd to favorites

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください