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3年目の農業 ~作付け基本計画~

5月に入り遅霜の心配も無くなって来たので、いよいよ3年目の農業をスタートさせた。今年は春先に石窯製作に専念していたため、例年より土作りの開始が遅れてしまった。だが私の住む茅野市・八ヶ岳山麓は寒冷地のため、5月下旬に定植するくらいが気候的には良さそうである。昨年は5月中旬に零下になり上旬に植えていたミニトマトやキュウリなどの苗がやられ、幾つか植え直したと言う苦い経験がある。なので決してスタートが遅い訳ではなく、むしろ前2年が早過ぎたのである。そこで、3年目の農業をスタートさせるに当たり、今年の作付け基本計画をたてることにした。今回はそれについて紹介しよう。

この2年間で学んだこと

この2年間の私の農業を総括すると、無我夢中だったが順調だった1年目、自信が仇となり失策と天候不順が重なった2年目であったと思う。

1年目は、初体験ながら皆さんに褒められるような作物を作ることが出来た。実際にトウモロコシやミニトマトや茶豆は売物より美味しいくらい喜ばれた。これで頭に乗り、『日本の品種改良は素晴らしく誰でも簡単に作れる。肥料も土が良いので小まめにやらなくても十分育つ。』と思い込んでしまったのである。確かに平年並みの自然環境で、大きな問題が起きなければそうかもしれない。ただ全くの初体験なので、兎に角マニュアル通りにやったのが功を奏したのだろう。

2年目は、作業計画の乱れや天候不順などもあり、痛い目にあった年だった。自然は時として思うようにならず、台風や大雨、日照りや日照不足など猛威を振るうことがある。また、適切な時期での芽かきや摘心、人工受粉や追肥や草取りなどを疎かにしては、美味しい野菜は作れないのである。栽培の容易なピーマンやシシトウも1年目ほどの収穫では無かった。初挑戦の大玉トマトは雨除けの仕方が悪かったためか、一つも完熟しなかった。茶豆は収穫時期が遅くなった一部の株は、既に大豆になってしまっていた。ジャガイモは間引きし一本立にしたが、成長差が大きく芋の大きさがバラバラになってしまった。

やはり、適切な時期にやるべきことをやった上で、しかも天候にも恵まれて初めて作物は立派に育つのである。作物は自然の恵みで勝手に育つのではなく、丹念に育てる意識と知恵が大切であると分かった。

2019年度の作付け計画

過去2年の経験を経て、今年の作付け方針は『もらって嬉しい野菜作り』とすることにした。これまでは、近くのスーパーでも買える一般的なもの・作りやすいものが多かった。しかし、それだと収穫後の処置に困ることがある。ミニトマトやピーマンは株数が多くて自家消費できずに困った。ズッキーニやキュウリは半分は収穫タイミングがずれ、巨大化し過ぎて食べ損ねてしまった。キャベツは一度に収穫できるので宅配しようと思うが、大きくて重いので送料がかかり過ぎてしまう。カボチャは蔓が延び過ぎて放置しておくと他の作物の邪魔をしてしまう。

そこで、自家消費を対象にするものと、ご進物用として珍しいもの美味しいものに絞ることにする。キャベツは一斉収穫するのでご進物用だが、株数を6株に減らし自家消費対象とした。赤・橙のパプリカ、ピーマン、赤のミニトマト、黄色のミニトマト、カボチャは1株ずつなら自家消費できる。オクラは寒冷地向きではないが、今回初挑戦するので数株程度栽培して様子を見ることにした。収穫タイミングを逃すと巨大化してしまう野菜は、基本作らない事にする。ジャガイモやニンジンは、出来ても大きさや形が均一にならないので評判が振るわず中止することにした。

そこで選んだ今年の野菜は以下の11種類である。

  1. 自家消費:キャベツ、パプリカ、ピーマン、ミニトマト、オクラ、カボチャ
  2. ご進物用:エダマメ、落花生、ニンニク、トウモロコシ、エゴマ

この中で、今年初めて栽培するのは、パプリカ、オクラ、エゴマ、落花生の4種類である。この中で近隣の農家で栽培していないのは、オクラ落花生である。果たして寒冷地農業に向いているか否かに大変興味があるが、うまく栽培できれば『もらって嬉しい』の代表になるかもしれない。野菜の種類が決まると、過去の作付け状況を考え連作障害が起きないよう野菜の配置をする。今年は何とかレイアウトできたが、来年は配置も考えて栽培する種類も決めないといけないので難しくなりそうだ。

土作り

作付け基本計画も決まったので、早速土作りから始めることにした。初年度に比べれば、この2年のうちに大分良い土になって来たように思える。畝と畔は変えず、栽培中のニンニク畝を除き全ての畝を備中鍬で土を掘り起こし苦土石灰を撒いた。さらに堆肥として牛糞ぼかしを撒いた。どのぼかしが良いかは分からないが、2年間使っていて支障なかったので同じものを使用している。この状態で1週間放置した後、野菜用の元肥を施した。これをアメリカン・レーキで混ぜ均した後、黒マルチを施工した。これで1週間以上寝かせてから、苗を定植するなり種を直播きするなど野菜種毎に作付けしてゆく。株数が少ないものは苗を購入し定植するが、数多くの株が必要なものは種を購入しポット栽培か直播する。

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