BloomField Club ( Close Encounters of Healing )

中信州の桜の新名所めぐり

4月中旬の中信地方でも、他地域と同じように桜の開花が1週間ほど早まっていた。中信地方でも標高の低いところは既に桜が散ってしまったので、標高が高い山中にある場所を調査してみることにした。幾つか候補が上がった中で、まだ意外と知られていない信州ならではの景観を求めて次の3個所を訪れることにした。最初の二つは初めて行く場所で、最後の上川河川敷は毎年訪れている私の大好きな場所である。

  1. 池田町の夢農場・・・陸郷地区に植えられた多種の桜が、自然に馴染んで美しい
  2. 安曇野市の光城山・・・山頂までの登山道沿いの桜が、登り龍のようで美しい
  3. 諏訪市の上川堤防・・・堤防道路沿いの桜と河川敷の水仙が、見事にコラボしている
夢農場

池田市陸郷地区は東部の山間にあり、桜は夢農場を中心に多種多様なものが植えられている。それが周囲の山や農場の景色とマッチして、山間地域に明るい春の訪れを演出している。このような自然に包まれどこか懐かしい田舎を感じさせる桜の名所は、私はこれまで見たことがない。一般に桜の名所と言えば、ソメイヨシノや枝垂れ桜などを人工的に配し植栽した景観美である。ここはソメイヨシノは勿論のこと、枝垂れ桜、八重桜、山桜、更には桃と多種多様でランダムに植えられている。しかし桜はあくまでこの農場の脇役であり、主役はラベンダーやカモミールのハーブ畑である。だからこそ、人の温もりを感じる人工的ではない自然な桜空間を醸し出しているのだろう。また沢山のラベンダーやカモミールが栽培されており、この開花も一見の価値がありそうだ。

光城山

光城山は、安曇野市の東部丘陵地にある標高911mの山で、山頂には鎌倉時代に築かれた光城跡がある。大正天皇即位を記念し、登山道に沿って約1500本のソメイヨシノが植えられ、その光景が「登り龍」に例えられている。山頂からは谷を挟んだ西側に北アルプスを望み、眼下には安曇野の田園風景が広がり、雄大な景観を楽しむことが出来る。そこに美しい桜が文字通り花を添え、信州ならではのアルプスと桜のお花見が出来る。登山口には数十台分の駐車場があり、登山口から山頂まで約1時間のトレッキング・コースになっている。光城山から長峰山に繋がる丘陵地一帯に、トレッキングコースが設けられているので四季を問わず楽しめる場所だ。登山口から山頂までは標高差300mあり、ややきつい登りになっている。ただ、振り返ると目の前に常念岳が見えるので、休み休み景色を見ながら登るのも良いだろう。山頂に車で行くことも出来るが、駐車場が少ないので健脚の人は控えた方がよいと思われる。

 

上川河川敷

ここは私の地元、聖なる川の上川河口にほど近い諏訪市四賀の河川敷である。マレットゴルフ場が川の両岸にあり、普段から高齢者が集う憩いの場所である。その南側の河川敷に黄色のラッパ水仙が植えられている。これが毎年、堤防土手上のソメイヨシノと同時期に開花する。3年連続して満開の時期に訪れているが、本当に同タイミングで開花し見事にコラボレーションしている。菜の花の黄色と桜は日本全国どこにでもある光景だが、信州ではラッパ水仙が一般的で春になるとあちらこちらで桜と共に目にする。だが、これだけ大量の水仙と桜が同時に見られるのは、恐らく此処しかないのではないかと思われる。まさに諏訪の春の風物詩とでも言える光景である。

 

FavoriteLoadingAdd to favorites

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください