BloomField Club ( Close Encounters of Healing )

ニッコウキスゲが咲き始めた八島湿原

7月上旬、梅雨の集中豪雨で大変な災害が起きている地域がある一方、幸いにも長野県では久しぶりの快晴の日を迎えた。梅雨の中休みではあるが、真夏と変わらぬ気候になった。こんな日はどこか外へ出かけたくなる。そこで、今年のニッコウキスゲの様子を調べようと車山から霧ヶ峰、さらに八島湿原に足を延ばすことにしたのである。

車山や霧ヶ峰周辺の日当たりが良い場所では、ニッコウキスゲが既にチラホラ咲き始めていた。そこでこの日は久しぶりに八島湿原を散策することにした。鷲ヶ峰は八島湿原の北側に位置し、標高もさほど高くなく誰でも登れる山である。周りに遮るものが無いので見晴らしが良いらしい。先ずは鷲ヶ峰に登り上からの湿原全体を眺め、その後湿原に降りることにした。その様子を映像に集約したので、先にそれをご覧頂き後で説明を加えることにしよう。

鷲ヶ峰

八島湿原の駐車場に着くと、平日にも関わらず観光バスも数台停まっており満車状態であった。やはりここは人気の場所である。鷲ヶ峰は、湿原入り口を入って直ぐ左に山頂への道があり、それを登る。湿原は鹿除け防護柵で保護されており、登り始めると直ぐにゲートが出てくる。そこまでの間は草花が鹿の食害から守られている。ちょうどツツジが終わりニッコウキスゲが始まるという状況であった。ニッコウキスゲの花を良く見てみると、他にも数個の蕾が付いている。どうやら例年に比べ今年は花芽が多いようだ。

ゲートを出ると気持ちよい草原の丘に登山道が伸びている。初心者や高齢者・子供にも登れる山で、30分ほどすると見晴らの良い第2ピークに到着した。そこからは山彦尾根や車山は勿論のこと、八島湿原の全景が見渡せる。山頂方向を見ると馬の背のような尾根続きになっていて、標高は余り変わらない。八島湿原を見るにはこのピークの方が良さそうに思え、この日はこのピークまでとすることにした。西の方に目を向けると山の向こうに諏訪湖まで見通すことができた。北アルプスは残念ながら雲がかかって見ることはできなかった。

八島湿原

鷲ヶ峰の登山道には湿原の奥・鎌が池方面への道があり、その道を降りて湿原の周囲を巡ることにした。途中、幾種類もの草花が咲いているが、時々表示がされているので花の名前がすぐ分かる。名前を知らない素人にも分かり易く楽しめるように整備がされている。また湿原入り口には6月から9月に咲く花の写真説明入り掲示板が立てられていた。昨年にはなかったが、訪れた人に草花への親しみを持ち大事にしてもらおうとの工夫が感じられた。この湿原も数年前までは鹿の被害に苦しんでいたが、行政やボランティアの人達の努力によって防護柵が設置された。それ以降徐々に元の湿原の姿を取り戻して来たのである。こうして色々な草花を眺められ、自然のままの景観を楽しめるのも、そのような努力が日々行われているからである。それに感謝しながら、じっくりと湿原の癒しの空間を楽しませてもらった。いつまでもこの状態が保たれるように願うばかりである。

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