BloomField Club ( Close Encounters of Healing )

欧州への卒業旅行(準備編)

何故、卒業旅行かって言うと、「会社人生の終了」、「結婚生活の卒業」と言う気持ちです。もう少し深い意味があって、会社人生の終了は「もう会社人間ではなくなり自分の好きな新しい人生を始めよう」という思いを込めてます。結婚生活の卒業には、家族を養い良き家庭を築くことを中心に相互協力してきた夫婦の関係をそろそろ卒業し、互いに一人の人間として自分の生き方を大事にしながら相互協力する新たな夫婦関係に転換しようとの思いを込めてます。お陰様で子供二人も立派に所帯を持ち、4人の孫も授かり円満な家族だからこそできると思っています。また、子供だけでなく親兄弟の理解あればこそとも強く感じています。FBやBFCのHPに垣間見えるセカンドライフを始めるに当たっては、元職場の人はもとより周囲の人たちの理解があればこそと感謝の念に堪えません。

とは言ううものの、現役第一線から身を引く寂しさは筆舌に尽くしがたいものがあります。勿論、退任後もITの仕事に従事することも考えられました。しかし、この十数年間はグループ企業情報部門トップの立場上もあり業界内でも一目置かれ遣り甲斐を感じていただけに、そのギャップには耐えられないだろうと思っていました。特に最後の数年間は社外で基調講演を数回行ったり、またシリコンバレーの最先端ITにも直接触れることができ最も充実した時期でした。それだけに突然やめるというのは、オリンピックで金メダル取って花があるうちに辞めるのと同じなんだと思うようにしていました。何人もの業界仲間の人たちが驚いて会いに来られましたが、いつも後ろ髪惹かれる思いがしていました。そんなモヤモヤした気持ちにケジメを付け別の人生を歩むことをしっかり決意するため計画したのがこの卒業旅行です。今回の欧州旅行は言うなれば「会社と夫婦からの卒業旅行」です。先ずは、その準備段階からお話しします。

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シリコンバレーで急成長のベンチャー訪問

準備は1年前から

今は海外であろうと何でもネットで予約できます。私は2001年の米国駐在時代から何でもネットでやることに慣れており、旅行関係は全てネット手配で個人旅行ばかりして来ました。トラブルが起きた時の自己責任を覚悟すれば、個人旅行の方が何倍も旅行を楽しめます。今回のポイントは、往復をビジネスで行くこと、私と家内の行きたいところを全て入れ2週間以内で廻ることです。そのために1年くらい前から少しずつ情報を集め、買い物は徹底してJALカードを使いマイレージを増やすことから始めました。マイレージの海外フライト予約は1年くらい前から可能ですが、その時にマイレージが貯まってないといけません。何とか昨年11月に予約可能になり早速フライトを抑えようとしましたが、JAL欧州線ビジネスは半年以上前でも往復とも予約するのは無理な状態でした。恐らくマイレージ用にはごく少数の席しか割り当てがなくほとんど使えないような仕組みなんだと思います。

  ヘルシンキ ヴァンター空港にて

ヘルシンキ ヴァンター空港にて

そこで色々調べた結果、共同運航のFINNAIRなら思うように予約できることが分かり名古屋⇔ヘルシンキ間のフライト予約を最優先にスケジュールを組んで行きました。主訪問地は、プラハ、ウィーン、ザルツブルグ、パリです。欧州は都市間が近いようで遠く、飛行機、列車、車のどれを移動手段にするかで幾らでもルート案を作れます。飛行機は基本往復で考えるしかないので、ハブ空港を最初に決めます。今回は家内の第1希望プラハをハブに設定しルート案を考えました。すべて飛行機だと2週間で収まらないので列車か車も併用することにしましたが、意外に列車は効率よく廻れません。欧州のツアー旅行だと観光バスを使うケースが良くありますが、これはほとんどバスに乗っているだけになります。その点個人旅行でレンタカーを使えば自由度は増し、無駄のないルートが組めます。そこで今回はチェコとオーストリアの移動にレンタカーを使うことにしました。ここでアメリカ駐在経験が生きてきます。恐らく日本人がいきなり欧州で車を運転するのは至難のワザだと思います。すべてマニュアル車、交通ルール、地図頼りの道、狭い都市部の道など先進国といえどもハードルが高いですね。だから普通はお勧めしませんが、自由なルートと訪問地選択ができるので海外駐在経験がある人にはお勧めです。

   旅程

旅程

半年前に全予約完了

今回の旅程を掲載しますが、チェスキークルムロフのホテルを除けば想像していたよりトラブルは少なく素晴らしい完璧なルートだったと思っています。運が見方してくれてトラブル回避できたものもあります。例えば、ウィーンで借りる予定のオートマチック車ゴルフが事故って使えなくなっていました。とにかくオートマ車にして欲しいと交渉していたら新車のベンツCクラスを同額で貸してくれることになりました。実は、オートマ車はゴルフとベンツしかなかったのです。レンタカーは都市間の移動が主であり、街中はバスや路面電車や地下鉄などの公共交通機関を使います。これを使うときは一日券などの割引券を買います。例えばウィーンにはウィーンカードと言うのがあり、これを使えばバスも路面電車も乗り放題、おまけに一部の公共施設に入れたり割引がきいたりします。ホテルのフロントで聞けばその土地にはどんな割引券があるか教えてくれます。有名なものならホテルでも販売しています。

ベンツCクラス(5日間レンタル)

ベンツCクラス(5日間レンタル)

今回の私の希望はハルシュタットとモンサンミッシェル、家内の希望はプラハとウィーンです。両者の希望を入れると自然と都市とちょうどよくミックスにされて素晴らしいルートになりました。また今回は冒険旅行になるのはできる限り避けたので、現地ツアーにも参加しました。ポイントを絞った現地のオプションツアーは個人で行くよりむしろリーズナブルなケースも多いので案外お勧めです。今回は、ムーランルージュモネの家モンサンミッシェルで利用しました。何れも移動手段を考えてツアーを選びました。ムーランルージュは地下鉄やタクシーは夜遅いので危険が高い(前回失敗)。モネの家は列車は時間がかかり過ぎレンタカーはツアーより高い。モンサンミッシェル日帰りは距離が長いのでレンタカーでは交通事情が分からず難易度が高い。結果的に費用も大差なく良い選択だったと思います。

ホテル予約はエクスぺディア

これまでホテル予約に色々なサイトを使って来ましたが、今回は6件中4件でエクスペディアを使いました。あとの2件はエクスペディアで取り扱っていなかったので、やむを得ず別サイトで手配しました。海外ではツインよりダブルの方が一般的なようで、2人部屋までは選択できてもツインかダブルかを選択できない(しない)場合の方が多いようです。日本人は新婚時代は別としてツインを好む傾向にあるので、日本の予約サイトでは最初からツインかダブルかが選択肢にあります。その点、エクスペディアは選択タブがあってオプションで指定が可能なので自然にエクスペディアからの予約が多くなってしまいました。ホテル選択のポイントは、立地条件や付帯設備(駐車場、ランドリー、バーなど)、それと周囲の状況など検討すればきりがありません。あまり期待し過ぎないのが一番です。私が気にするのは値段です。安すぎるのは禁物、高すぎずリーズナブルなものを探します。それにはできる限り色々なホテルどうしを比較して、その町のホテル事情・相場感を掴みます。これをやっていると幾ら時間があっても足りませんが、いいホテルに巡り合えた時には嬉しくなります。またホテルチェーンも欧州では困ったとき以外は使いません。

ホテル ベートーベン

ホテル ベートーベン

今回泊まった中で、意外に良かったのはウィーンのベートーベンですね。明るく広い角部屋が取れ、立地条件も良く近くにレストラン街もあって期待以上でした。またウィーンの中心街にしてはリーズナブルな値段でした。次に期待以上だったのはプラハのアーチバルドです。ここはホテル前の通りがサマーフェスティバル会場になっていて、日本の縁日のような賑わいでした。おまけに目の前で生バンドが演奏してくれていて、陽気な人たちは踊って楽しんでいました。その町の住人になったかのようなひと時が過ごせました。

ホテル アーチバルド

ホテル アーチバルド


一方で、期待外れはハルシュタットのグリュナー・バウムです。立地と景色は期待通りでしたが、猛暑もあって部屋が風も通らず暑くて寝苦しい夜を過ごしたので減点です。もともとは夏でもエアコン要らずの場所なんだと思います。最悪はチェスキークルムフのルージュです。直前に、「システムトラブルが起きて部屋が確保できずホテルを変えました」とのメール通知がされていて、文句言ったらメールを見てないお前が悪いとフロントの女性に切れられてしまいました。とにかく別のホテルを確保してくれたので路頭に迷うことはありませんでしたが、その女性の態度が悪く折角の世界遺産の街が台無しです。

困った時は中華料理

もう一つ準備段階でやっておくべきことに食事があります。私たちはアメリカ駐在時の旅行では、朝食は持参した和食、昼食は外でファストフード、夜は地元の人に人気があるレストランと言うのを定石にしていました。それでも今回は卒業旅行なんで少し高くてもと思いましたが、やはり情報不足で事前予約まではできませんでした。海外駐在している人のブログなどを時々頼りにして行きましたが、それほどでも無いのが多いですね。ブログに書くこと優先で脚色され過ぎなのか、その人の味覚が海外生活が長くおかしくなってるのか、最近はブログ情報は諦めました。やはり現地へ行って、店の雰囲気、入っているお客の様子などから直感を頼って入るケースが多いですね。それでも予約なしだとダメな場合もあり行くところに困る場合があります。そんな時はアジア料理の店に行きます。そこそこ食べられるのと安いので失敗してもまだ我慢できます。例え店が綺麗ではなくても味は大したものと言うのが中華料理です。今回もウィーンで夜食べたいものが決まらず、探すのを諦めて近くの中華レストランを探して行きました。お客ゼロ、大丈夫かと思いきやそこそこ食べることができました。紹興酒はないのかと尋ねたら、欧州にはいい紹興酒が流通してない。あるにはあるが高くて不味いので置かない、とはっきり説明してくれました。これまで各国の中華レストランで食べた経験から、世界中で一番味と値段が安定し間違いないと感じています。ですから「困ったら中華」にしています。

準備編はこれくらいにして、次回は訪問地の紹介をします。

 

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